膝の怪我と軟骨のお話し

膝の怪我をされた方が当院にはよく訪れます。

特に中高年のふくよかな女性に多いのが、膝の変形性関節症です。

これは膝の軟骨のすり減りによるものですが、一度すり減ってしまった軟骨は、二度と再生することはまずありません。

何故か?

治療するには薬や栄養を投与したいところですが、それを運んでくれる血流が必要なのにもかかわらず、軟骨は血流が乏しく、また軟骨細胞は自己増殖能力が乏しいため、軟骨が再生しずらいのです。

生まれ持った膝軟骨を、何十年も使い続けるのですから、年齢を重ねれば、膝の軟骨がすり減ってくるのはしかたないことではあります。

本来、膝の骨の表面は軟骨で覆われており、骨同士が直接触れあわないようになっているのです。しかし加齢や肥満、筋力低下などにより軟骨がすり減り傷がつくと、骨同士が当たるなどして痛みが出るようになってきます。

軟骨が年齢を重ねていくにつれ次第に変性し、すり減って表面がざらついてきたり強度が低下して柔らかくなってくるにつれ、すり減った軟骨のかすが刺激になって炎症を起こし、膝に水がたまるようになるのです。更にすり減りがひどくなると、軟骨がないため、骨同士がぶつかりあって変形することもあります。そうなると、痛みも非常に強くなります。

 

膝の軟骨を減らさないためには、膝の筋肉を柔らかく保ち、膝に負担をかけないようにするため、体重過多とならないようにするのが重要になってきます。

 

当院では、しかしながら変形性関節症になってしまった患者さんには、各種電気治療、超音波治療、食事療法など、適切な処置をすることで痛みを軽減し、軟骨のすり減りを最小限に留めるためのサポートをしております。

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